TUG of WAR ~恋のつな引き~
食欲に負け、匂いのする方に行くと先生がキッチンで料理をしていた。



「あ、見たらダメだって。ほら、罰としてこの布巾でテーブル拭いてきて。」



先生は困った顔をしながら台拭きを渡す。



「はーい。」



私は仕方なくもらった台拭きでテーブルを拭く。

こうして手伝ったり私が料理したり将来するのかなと想像してしまった。

明日からの未来があるとは限らないのに。


無事に準備を終え、私たちはいただきますをして先生の作ってくれたオムライスとスープを食べた。



「すごく美味しい!和斗料理得意そう。」



思わず笑みがこぼれそうなほど美味しくて、先ほどの不安などもかき消される。



「そう言ってくれて良かった。普段はこんな凝ったの作らないからさ。料理下手だし。」

「意外。何でもできそうに見えるのに。」



主夫になれるんじゃないかってくらい、料理や掃除が出来るイメージがある。
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