TUG of WAR ~恋のつな引き~
恐るおそる答案用紙を開くと、
そこには94点と書いてあった。


………やっぱり無理だよなあ、100点は。

しかも、唯一間違えた問題は
先生に教えてもらった計算問題のところだった。

先生も呆れかえったのか、

「凡ミス!」

と雑な字で書いてあった。


確かに答えを見ると、
最後6と0を見間違えて計算してた。

こんな初歩的なミスで満点を逃すのは悔しすぎる。

でも、自己最高点を叩き出せたことには満足している。


答案返しのあと、解説と通常授業をしたところでチャイムが鳴った。



「お前これ持つの手伝って。」

「………はい。」



まさか再び手伝わされる日が来るとは。



「何でまた私に頼むことにしたんですか。」



わざと不満そうな顔を先生に見せながら、
生物室のある4階まで階段を昇る。



「何でってこの間和解したから嫌がらないかなと思って。」
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