TUG of WAR ～恋のつな引き～

「………。」



先生の最後の発言が気になってしまい、
電車に乗っても2人とも黙り込んでしまう。



「別にさ、大した話じゃないと思うよ。
心当たりないし。」

「でも……。」



あの雰囲気、ヤボ用ではない気がした。



「でもじゃない。それに、あの店員さんも言ってたじゃない。からかうのは気に入ってる証拠だって。
だから、先生が優佳のこと嫌ってるわけではないはず。」



確かにそれを聞いた時は舞い上がっていたけど、
今考えれば前に先生言っていたように、
単にいじり甲斐があるだけなのかもしれない。

それに、舞と先生はお互いに電話番号知っていると知ったところであんな神妙な顔持ちで話があると舞に言ってるところみたら、
舞のことが信用できなくなってしまう。



…………先生が舞のこと好きなのではないかと思ってしまうから。