*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*



でも先輩に怒った雰囲気はなく、微笑を浮かべたまま。
なのに竜憧くんはいつになく鋭い表情だ。

こんな竜憧くんははじめて。

「千歳から離れろ」

「……!?」

「気安く触るな」

しかもそう睨みながら茜先輩に迫るから私は慌てた。あれほど構わないでって言ってるのに。

きっと私の顔真っ赤だ。

「な……何言ってんの竜憧くんやめてッ‼」

「千歳、なんでこのひと怒ってんの?もしかして千歳の彼氏か?」

「……!?違いますッ‼‼」

きょとん顔で茜先輩に訊かれたものの、"彼氏"という単語にびくっ……っとなり、1秒で即否定。

千切れるくらい首を振った。

すると先輩はニヤリと笑って、

「なんや彼氏やないんや。ならええやん?あ、もしかして自分も千歳狙っとるん?けど恋愛は自由やろ?束縛はあかんで?そーゆー重ーいのが一番迷惑や」
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