14歳〜白くも黒くもなれるギリギリの年齢〜
結局その日は寝るまで、周りの子に泣きながらその時の悩みを全て打ち明けてしまった。



気づけばもう最終日で、長かったような短かったような。


最終日は、班で街の散策をすることになっていて、私は七瀬と朝野と一緒だった。


みんな昨日のことは忘れたかのように振舞っていたけど、時々訪れる沈黙が、

昨日起きたことを物語っているようだった。



街を散策する、といっても隣の県の観光スポットだったから、みんな1度くらいは行ったことがある人が多くて


正直、街より食べ物ばかりに目がいったのを覚えている。


特になにも進展はなく、散策の時間は過ぎ去っていった。


帰りの時間になり、バスに集まると、


6人の間で重たい沈黙が流れた。


そんな空気で口を開いたのはまたしても七瀬だった。


「ねねー!みてこれ!


実はみんなでおそろいでつけようと思って買ったの!」


と3個セットのストラップを2パック取り出した。


‥こんな状況で‥?


とも思ったけど


むしろこんな状況だからこそ、必要なのかもしれないな、とも思った。


‥みんなの心がバラバラなこんな時こそ、必要なのかなって。










ーー‥でも今思うとそれは違うね‥



バラバラになった心を物で一つにすることなんて不可能だし、



つなぎとめるためのアイテムにするのもきっと違う‥ーー
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