透き通る季節の中で
第7章 自分との闘い
 私はずっと部屋に引きこもり、亮太の絵を描き続けた。

 お母さんは、早く学校に行ったほうがいい。と言ってくる。
 お父さんは、何も言ってこない。
 千春の態度は変わらない。ただ、家に彼氏を連れてこなくなった。



 美咲は毎日メールを送ってくれる。とても優しい言葉が綴られている。
 友紀も毎日メールを送ってくれる。とても面白いことが書かれている。
 まっちゃんも毎日メールを送ってくれる。私の気持ちを理解してくれている。
 橘先輩もメールを送ってくれた。復帰はゆっくりでいいからね。と書かれてあった。



 亮太からのメールは来ない。
 何度送っても返ってきてしまう。
 携帯に電話しても繋がらない。



 亮太は……もう……この世界には……いない……

 その現実を、私はだんだん受け入れられるようになってきた。

 亮太は……もう…………



 いつの間にか、十一月も中旬。

 透き通る季節は終わりを迎えようとしている。
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