天満堂へようこそ
その後夜の閉店時間まで二人客が来ただけなので、
早々にシャッターを閉め電気を消す。

やっとゆっくりできる。

薬作りは苦にもならないが、それなりに行程があるので手が離せないときもある。
閉店後が一番集中できるときだ。

魔方陣などは幻界でももう知るものも居なくなり、
本なども禁書になっている。
勝手に持ち出して読みふけれるのは、自分が王族だからなのだが、
それはごく一部のものしか知らない。

たまに店番の時にも読むが、その殆どは既に頭の中に入っている。
もちろん禁書もだ。
今は新たな魔法や魔方陣ができないかただ頭の中で研究しているだけなので、
人間からはボーッとしていると言われる。

ようは、私はほぼ失われた魔法及び魔方陣の使い手であり、
読んだ書物は燃やしているので、歩く書庫ともなっている。

もちろん、魔界や天界にも昔は魔法などあったらしいが、
今では一部のものしか使えないと聞く。
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