天満堂へようこそ
週に一度カッパ一族で川掃除をし、なんとか生きていける程度だそうだ。

「かっぱさん大変なんですね」とのムーの言葉にも笑ったが、
最近はそんな客も増えてきている。

夜19時に店を閉め、いくつかの薬を作り風呂に入って就寝する。
何事もないこの日常が一番いいと思っている。

幻界に帰りでもすれば好きなことはできなくなるだろうし、
自由もなくなる。
それだけは勘弁して欲しいと眠りにつく。


朝、ムーの鳴き声で起きる。
「なんだ?
まだ6時だぞ?」

「また子供が来てます」

「はぁ?」

商店街が見える窓から覗くと確かにいる。

「なんなんだあのガキは。
おい、散歩と称していくぞ」

「え?えぇ...」

リードを繋ぎ裏からでて表通りに行く。
少年の背後から音もなく近づき通り越す。
だが、視線は感じるものの何も言っては来ないしただそこにいるだけ。
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