ろ う そ く


「どうしたん?」



私があまりにも呆然としてるから、先輩が聞いてきた。



「えっと…
おじいちゃんが倒れたって…」



「えっ!!?」



「だから、病院行くように言わてん。」



せっかくのデートやけど、病院に行かない訳にはいかない。



ごめん。



「早く行っといで!!」



「いいんですか?」



「俺の事なんか、どうでもいいから!!」



「ありがとうございます」と言って、私は駅に向かって走り出した。



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