ろ う そ く


病院までは電車で30分ぐらい。



30分なんか、いつもならあっという間やのに、こういう時の30分は何百倍もの時間に思えた。




まだ着かんのか…まだ着かんのか…


焦りの気持ちだけが、私を襲う。



おじいちゃんは、以前にも倒れて入院したケースが何回かあった。

だから…
余計に心配になって、しょうがなかった。



病院の近くの駅に着くと、私は必死で走って病院に向かった。



なりふり構わず走り続けた。



おじいちゃんの無事だけを祈って…。





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