難波少女、千佳


「なぁ、知ってるやんな。うちの好きな人。」


「うん、知ってるよ。」


今日話してたから当たり前やン、って思ってたら春が鼻をすする音がした。


「えぇ・・?どしたん?!!」


「ちー、信じてた。ずっと信じてたのにぃ・・」

涙声で、声がにごってる。

「うん、うちも春のこと信じてるで?」


「うそつきっだって、今日入学式のとき楽しそうに爽君と話してたやン。」




「え・・?」


「サイテー、ちー昔から男遊び多かったけどまさか人のんまでとるなんて。
信じらんない」


そう言い残して、走って家に帰った。



うちの心に残ったのは、男遊びって言葉。


だって、春知ってるやん。あのこと..
< 12 / 41 >

この作品をシェア

pagetop