お兄ちゃんの所為
<FONT SIZE="1">



兄は今30歳。

一昨年の今ごろに調度、
ヤクザの頭になった。


この歳で頭になるのは異常らしい。


それを聞いたときには
さすがに兄はすごいんだと実感した。


ちなみに私の名前は 鈴村 真由(スズムラ マユ)

高校3年生。



「杏ちゃんお家来るよね?」


『うん、今日は行くよ』


私にキラキラとした笑顔で答えたのは
私の幼なじみでもあり親友の
新崎 杏(シンザキ アン)



杏ちゃんは学校が終わったら
時々私の家に遊びにくる。



「やったー!!!!
杏ちゃんお家来るの4日ぶりだぁぁ!!
嬉しいな〜♪嬉しいな〜♪うれ‥‥」


上機嫌な私の瞳に何かが映る。


あは、あははは

ま、まさか、ねっ!!


『ん?真由どうかした?』


不思議そうに私を見る杏ちゃん。



「ま、まさかとは思うんだよ!?
まさかねー‥

で、でもさ‥

あ、あれ‥」



私が指さす方には黒のバンが1台。



『‥真由のお兄ちゃん』



そしてその横で
タバコを吸ってる兄が1人。



やっぱり!?
やっぱりあのバカなお兄ちゃんだよね!?



「な、なんで!?
なんでいんのっ!?」

私は必死で杏ちゃんに問いかける。



『わ、わかんない!!

とりあえず行かないと、ね!?』


杏ちゃんと私は走って
お兄ちゃんのもとへ駆け寄った。




</FONT>
< 2 / 9 >

この作品をシェア

pagetop