銀木犀
第2章 ユカ

私は教室でトモコを待つ事にした。


図書館にいたのだが恋人同士ばかりで居場所がなくなってしまったんだ。


私には恋人はいない。


そういうのに興味がないわけじゃなくて、むしろすごく素敵で羨ましいとさえ思う。


二人でいろんなところに行って、いろんな話をして、二人で何もしない時間を過ごす。


すごく甘美で魅力的な話だ。


だけど、たった三年間の為にその刹那的な事の為に、時間と労力を献身的に捧げる気には到底ならない。


私にはそれが、その相手の男性ではなく、恋というものに対して献身的になってるとしか思えないのだ。
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