爆発まで残り5分となりました




三年四組に入って、もう何十分も経つ。




時刻は七時三十二分。───ついさっき、自習室が爆発して、五人の生徒が死んだ。





「この先……何時間もここにいなきゃいけないんだよね。まだ、十個以上は残ってるだろうし……」





朱美が「はぁ」とため息をはいて、机に伏せる。



それを見ていた悠真が、ギクッと効果音のでそうな変な顔をした。




「どうかしたの?」と私が聞くと、悠真は汐見さんと顔を見合わせて、「いや……」と顔をひきつらせた。






「汐見が力を使ったから、一階と三階しか……残ってないと思う。たぶん……」



「えっ!?」




朱美が顔をあげて、目を輝かせた。



「残ってるのはあと、三年一組、三組。それと音楽室、理科室と、武道館だ」
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