向日葵の下で口付けを
「それで、今日はどこに行くの?」

私がこの質問をするのはかれこれ3回目ぐらいだ。

エノはいつも、「まかせて」と微笑むだけ。

朝の支度を二人で済ませ、出かける頃には既に真昼になっていた。

夏の日差しを遮る為の日傘は、周りの視線から二人を隠す役目も買っていた。

いつか堂々と街を歩けるようになったら、なんて考えてはいけない様な気がして、私達は会話で気を紛らわせていた。

触れたくて、周りの目が気になり触れられない残り数cmをぐるぐると繰り返す。

こんなにももどかしい感情を、どこかに捨てられないまま時間だけが過ぎていくのか。

それもまた隣にいれる幸せと言うのか。

私は、わからないままでいた。
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