恋愛指南は乙女ゲームで
「性格が出るよな。現実的に進め過ぎ。変わろうという気配が全く見えん」

「そういうもんの進め方がわかってないんだから、実体験に照らし合わせて考えるしかないだろ。こう言われたら、俺ならこう考えるってのをベースに進めたら、まぁ面白いほど『いい選択じゃなかった』ばっかりだ」

「ははは。それもまぁ想定内だがな。自分に女子力がどれほどないかがわかっただろ」

「なくていいんだがな」

「まだ言うか」

 俺は今野からスマホを取り戻すと、とっととイケメンアイコンを長押しした。

「おいっ! お前、早々にアンインストールするつもりだろ」

「当たり前だ。ちゃんと一人クリアしてやっただけでもありがたいと思え」

「一人目は小手調べだろ。ほんとのスキルアップは次からだ!」

 ぎゃーすか言いながら、今野は俺の手からスマホを奪う。

「ああ、でもだったら俺様を選ぶべきじゃなかったな。お前が俺様になっても負の効果しかないわ。このチャラ男ぐらいが一番いいかもな。軽いノリってのを勉強しろ」

 少々進めた俺様との恋愛を、躊躇なくキャンセルする。
 そして俺の好み(つっても男に興味はないが)を聞くこともなく、新たにチャラ男を選択した。

「さぁ、次はこいつでノリのお勉強だ」

「お前……。まだ俺に乙女ゲームをさせる気か」

「こんな無料ツールで恋愛スキルが上がるのであれば、これほどいいモノはないだろ」

「上がるのであれば、な」

「それをお前が検証するのだ」
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