例えば危ない橋だったとして
「……ごめん」
皐が上体を起こし、わたしの上にまたがった。
「今、お前のこと抱きたい」
あ、また……皐の眼力に、吸い寄せられる……。
心臓が大きく高鳴っている。
ベッドの軋む音が、微かに響く。
「……此処でするの……?」
「誰も居ないから、気にすんな……」
返事するより早く、皐の唇がわたしの唇を奪った。
彼の舌先が、骨張った手が、わたしの身体をなぞる。
優しく、時に激しく、わたしの細部に働き掛ける。
皐の匂いが漂うベッドと、舐めるような視線に掻き立てられ、声が漏れ出る。
「やぁ……」
声を掻き消すように、また唇を重ねた。
ふくらはぎを押して、皐が入って来た時、頭の奥に星が光って、涙が滲む。
この愛おしい人のことを、一生受け入れて、生きて行きたいと、脳裏を掠めた。
揺れる皐の眼差しに、ずっと射抜かれていたかった。