「僕は、死にたい」
 

「わたしを信じてくれなかったみんなを許せない」


そう言う彼女に、


「気にしすぎ、なんじゃない?」


と声をかけた時、


「貴女にわたしの気持ちがわかるの!?幸せな貴女に、わたしの気持ちなんてわかる筈が無い!」


と言われ、彼女を泣かしてしまった。


わたし自身、それなりに悩んで来たつもりだったが、彼女の悩みの前に、なんて言葉をかけていいかわからなかった。


ただ、彼女が本当に悩んでいるのはわかっていたし、勇気を出して打ち明けてくれた事もよくわかっていた。



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