Des gouttes de larmes 〜涙の雫〜
『奈々ちゃんタメじゃん!よろしくねー!地元こっちなの??』




『そうだよー翔君は??』




『俺南区だよー奈々ちゃんは??』




『私は中央区だよ近いね~誰か共通の友達いるかもねー』




そんなたわいもない会話を翔君と楽しんだ。
同級生ってこともあり会話も弾んだ。




『M銀ってやっぱり仕事大変??』




『そりゃ大変だよー営業だからね。まぁ誠也は地区No. 1の営業マンだから。あいつに勝てないね 』




『へぇ~そうなんだ。』




私の読みは当たった。誠也君はバリバリの営業マンだった。




『じゃあ雄大さんとかはどうなの?』




『雄大さんは本当面倒見がいい兄貴って感じ。自分の成績より、店舗みんなの成績を考えてくれてる人だね。俺大好き。』




『いい人なんだねー優しそうだもん』




『でも、怒ったらめっちゃ怖いんだよ~滅多に怒らないけど』





『意外~』




『でも、あの人から怒るのは愛があるからだよ。理不尽な事では絶対怒らない!
色々な先輩いるけど、あの人は本当に後輩想いの人だよ』




『じゃあ嫌なとことかないの?』




私は少し意地悪をしてみた。






『うーん。特にないけど、酒が超強いとこと飲ませすぎるとこかな。何回俺潰されたか!でも、ちゃんと家まで送ってくれんだよ』




『全然いいじゃん!飲ミニケーションってやつ』




そんなS気がある雄大さんは里菜と学生時代の思い出の曲のジェネレーションギャップで、盛り上がっていた。





『皆さん席替えしましょ~!席替えしましょ~!』




直哉くんが顔を真っ赤にして、大きな声で叫ぶ。




『ねぇねぇ翔君。直哉君ってお酒弱いの?』




『あいつ超弱いよ。あいつの歓迎会で、トイレから出てこれなくなったもん。
まぁそん時は雄大さんが日本酒大量に飲ませてたんだよ。でも、ちゃんと雄大さんが抱えて家まで持ってったみたい。
でも、直哉今日はまだ全然飲ませて大丈夫!
ヤバくなったら顔青ざめるから』




少年のような顔で翔君は笑う。





『早く皆さん席替えしますよ~!』




直哉君が必死に催促するので席替えをした。





そして、席替えをして隣に来たのは誠也君だった。




『奈々さん。よろしく』




『こっちこそよろしくね』




『翔さんと盛り上がってたね』




『やっぱり、同級生は話が盛り上がるよ。誠也君も香織と紀子とめっちゃ盛り上がってじゃん』




『紀子ちゃん変顔めっちゃうける。女じゃない。』




『こらこらそれは失礼だよ~』



紀子の変顔は確かに面白い。爆笑だ。




『ごめんごめん、でもそんぐらい面白かった。いつもあんな感じなの?』




『今日は特に調子いいかも、みんなかっこいいからね~』



これはお世辞でもなんでもない。皆いい感じだ。でも、特にあんたが一番男前だよ。




『おお〜めっちゃお世辞うまい!』




『お世辞じゃないって〜。あっ、誠也君仕事バリバリできるんだってね~。翔君が言ってた。すごいね~』




『もう〜。翔さん~。たまたまだよ。たまたま。』




『仕事できる人みんなそう言うよね~』




近くで見てるとやっぱり。イケメン。まつ毛長いなぁ。




思わず見とれてしまう顔。




はぁ~カッコよくて、仕事も出来てモテるんだろうなぁ~。




彼女いるかもな~。




まぁTHE普通の私なんか相手にされるわけないか。




そんな事を思いながら、デザートを頬張る。

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