ヘタレな貴方と強がりな私


「奏くん?」



また今日もだ、
毎日の事ながら
つい癖で、声の主の方を見た
わたしと同じか、上か…
小鳥遊くんには珍しく
黒髮のサラサラとしたロングヘアの女性



「…っ、サエさん」


いつもと違う反応に私は小鳥遊くんを見た
いつもと違う
明らかに…



「久しぶりね。元気にしてた?随分大人になったから見違えちゃった」


「…5年、ぶりですね」


「うん。こっちに戻って来たの。まさか奏くんに会えるなんて思ってもみなかった」



ふふふっ、と笑う彼女の顔が本当に嬉しそう
でも、小鳥遊くんはそうではない
驚いているのはわかるが
あきらかに動揺している


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