ヘタレな貴方と強がりな私
「ねぇ、聞いてるの?」
イライラした女性の声が耳に届く
ハッとし、耳とパソコン画面に集中する
『申し訳ございません。もう一度お伺いしてもよろしいでしょうか』
久しぶりにやってしまったミス
お客様の言葉を聞き逃したのだ
仕事に集中しなきゃいけないのに
頭の中は小鳥遊くんのことばかりだ
『ーー、失礼いたします』
ようやく終えた1件
ヘッドマイクを外し、ため息をついた
お客様の声を聞き逃すなんて
初歩的なミスだ
「大丈夫?」
聞きなれない声に顔を上げると
そこにはいつもいないはずの白戸課長がいた
『…問題ありません』
そう返し、ヘッドマイクをつけた