ヘタレな貴方と強がりな私


いつの間に仲良くなったのかと驚かされる
白戸さんの息子くん、かずくん
奈津より3歳年上の7歳だ

いいよ、とにっこり笑って
奈津の手を握った


「なら、一緒に行こう」


そう言って立ち上がった白戸さんだが
莉子は自分が付いているから大丈夫だと言い
私と白戸さんを残して行ってしまった


『…大丈夫でしょうか?』


「…どうだろうか、少し時間をおいて様子を見に行くとするよ」


なんとも言えない空気に
私たちは苦笑いをしながら座っていた



「もう、離婚は確実。あとは財産分与の話がまとまれば、晴れて独身だ」


ハハッと笑いながら話す白戸さんは
少し寂しそうに見える

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