ヘタレな貴方と強がりな私
急いで脱衣所へ向かえば
奈津の嬉しそうな笑い声が聞こえて来た
私と一緒に入っている時みたい、
いや、それ以上かもしれない
何よりも
あの父の笑い声が聞こえたことに驚いた
何もせず、そのまま脱衣所を出た
あんなに楽しそうな父の声を聞いたら
ダメとは言えない
「泊まっていくの?」
廊下に出ると母が立っていた
駅前のビジネスホテルに泊まることを伝えると
お父さんが寂しがるから
明日、帰る前に一度寄りなさいと言われた
少し不満はあるが
父の嬉しそうな声を思い出したら
嫌だとはやはり言えない
わかったと告げると
母はスタスタと行ってしまった
和解、できたと言っても
母と昔みたいになんて
出来るのだろうかと不安になる