ヘタレな貴方と強がりな私
『…はい』
恐る恐る電話に出ると
いつものように優しい声の小鳥遊くんだった
「遅くにごめんね。もしかして寝てた?」
『ううん、大丈夫』
声を潜めながら
ベッドで寝ている奈津を確認し
ドアを閉め、キッチンへと移動した
「あのさ、今、多分…近くにいるんだ…」
それがどこなのか、何の近くなのか
よくわからないまま私は返事をしていた
“そっちに、行ってもいいかな?”
そう聞こえた気がした
電話を切って5分もしないうちに
玄関ドアがノックされた
ノック?と思い
恐る恐る覗き穴を覗くと
そこには小鳥遊くんが立っていた
さっき住所を口頭で伝えたが…
さっきの言葉は本当だったんだ…