危険地帯
深月は、一度間を置いてから、「でも」と続けて話した。
「でも、何~?」
「おそらく、サツは……」
深月が何か言おうとしたその時。
こちらに向かって走ってくる足音が聞こえてきた。
「もう来やがったか」
目を鋭くさせた深月。
足音は、廃ビルの前で止まった。
「相良深月!!」
私達は、深月を呼ぶ声のした方へ顔を向けた。
そこには、スーツ姿の男が三人。
三人の男が、警察手帳を見せながら、深月に近づいていく。
警察の人……!?