強気な彼女は逃走中
『あれは、私の新しく担当する作家さん。今、人手不足で春まで担当かなりかけもちさせられてんの。』

「へぇ。なんで、手を繋いでたの?」

どこから見てたの?!

『えーっとね、先生、ファンにストーカーされてて、彼女がいるなら諦めるって手紙もらったらしいの。で、打ち合わせ終わってカフェ出たら、そのストーカーがいたらしくて、助けてほしいって言われたのよ。』

「…だそうですよ?」

『ん?』

私の後ろ側に向かって言ってる?

恐る恐る振り返ると。

でたぁ~!

仁王立ちした大魔王様!

いや、夜都様!

「浮気だな。」

『いや、勘違い勘違い。』

ダラダラと冷や汗がでる。

真冬なのに!

「明日から連休だから、今日の夜、言い訳を聞いた後から監禁生活だな。」

終わった…。

夜都の目、本気だ!

に、逃げなきゃ…。

監禁生活なんてイヤだー!
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