大空へ向かって
沈黙の中
お父さんが、ため息をついた。
あきれたように。
麗美がまだ子供な事くらい分かってるよ?
でも…1つの命を授かったことに
大人も…子供も無いんじゃないかな?
麗美は、こんな事言える立場じゃ無いけど…
赤ちゃんが…産みたい。
この時、ほんとに…ほんとに心から、そう思ったんだ。
自分が弱い事も…まだまだ子供だって事も。
全部全部分かってる。
すべてを捨ててでも赤ちゃんを守りたい。
守ってあげたい。
産みたい。