願いが叶ったその時…

 




光「では、若…俺はこれで」


夏「あぁ」



光琉さんが帰ると言って
玄関の扉を開けたとき
私は光琉さんを呼び止めてしまった。



「き、今日はありがとうございました」


光「いえ、自分はなにも」


「ずっと見ていてくれた…それだけでいいんです」



まぁ、どんな目で見られたかは
わからないんだけどね…
転んだらどれだけ断っても
手をさしのべてくれたし…



「あの…無理、しないでくださいね?」


光「…はい」



光琉さんが出て行った後
夏風は私の肩に頭を預けてきた。
私はそっとその頭をなでる



夏「あいつがいいのか?」


「違うよ。…ただ、私と2人にはしない方が
 あの人の為何じゃないかな?」


夏「何故?」


「知ってるくせに」



そう…夏風はしっていて
私と光琉さんを2人にしている。
それがどうしてかはわからないけど、
夏風にも何か考えがあるのかもしれない。




「光琉さん、女の人嫌いなんでしょ?」


夏「…過去にいろいろとあったらしい
  それは本人から聞いてやってくれ」


「そのつもり」



そんなのは百も承知だ。
夏風の部下だからと言って
すべてを夏風に頼るわけにはいかない。
自分でできることはやらないと…



「夏風…ありがとう(ニコ」


夏「?あぁ」



私も、待ってるだけじゃなくて
動いてみないとね…
明日からがんばらないと




          side百合 end






     
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