シンデレラに憧れて
だって
御曹司とデートを重ねるたびに
弘樹の顔が浮かぶんだもん。
弘樹ならこう言うな……とか
弘樹ならこうするな……とか
お金はないし
おしゃれな会話なんてできなくて
御曹司とは正反対の弘樹だけれど
いつも私を優先して
優しい言葉を沢山かけてくれていた。
シンデレラになっても
彼に惚れてないと意味がない。
楽しいのは最初だけ。
御曹司が欲しかったのは
私の顔と身体。
弘樹が私の本当のプリンス。
ごめんね弘樹。
半泣きになりながら弘樹に即行電話する。
「弘樹に会いたい」と……。
弘樹は私の様子を心配し
残業をすぐやめて
中古の軽自動車で私を拾い
彼のマンションへそのまま向かう。