シンデレラに憧れて
「私バカだよ」
「バカじゃないよ美佳ちゃんは。美佳ちゃんは僕の知らない事ばかり知っている。服のブランドがあんなにあるなんて知らなかった。色々なお店も知ってるし最近の流行もすぐわかる。僕が知らないテレビのタレントも番組も全部知ってる。アロマなんて初めて知った。尊敬する」
弘樹の顔は真剣だ。
「もちろん顔も可愛いけど、美佳ちゃんは素直で可愛い。わからない事はわからないって言うし、僕はその……バカ真面目でよくからかわれるけど、美佳ちゃんは僕をバカにしないし、僕の言い分も聞いてくれる」
「それは弘樹が優しいからだよ」
「優しさはキャッチボールだから、相手にも優しい心がないと上手に繋がらない」
きっぱりと弘樹は言う。
「美佳ちゃんは自分で気づいてないと思うけど、心の優しい一生懸命な女の子だよ」
「弘樹」
こんな素敵なプリンスを手放してはいけない。
シンデレラにならなくても
王子様はここにいる。
ごめんね弘樹。
「シンデレラになりたかったの」
涙を拭きながら小声で彼に言うと
「ええっ?本当に?」
ここ一番驚かれた。
かなり驚いている。
いや
ちょっと失礼じゃない?