恋愛セラピー

どんな反応をされるのだろうかと、不安になっていた私の不安は一瞬にしてなくなった。


『皐月が理人と結婚するなんて言ったら、泣いて喜ぶわよ』と言った理香の言葉は本当だった。


「さっちゃん、本当に理人と結婚してくれるの?」


と、久しぶりに会ったおじさんとおばさんは、抱きあって涙を流していた。あまりの歓迎ムードにびっくりする私に、さすがの理人も苦笑いをしていた。


そんなわけで理人が事を急ぐまでもなく、結婚の話は一気に進んでいった。


プロポーズの次の日に選んだ婚約指輪が届く前に両家の顔合わせが終わり、次は結婚式の話になった。


なるべく早く入籍をしたいという理人と、こういうことは早い方がいい、という互いの両親の意見が見事に合致。


プロポーズから約三ヶ月後に、入籍と親族だけでの結婚式を終えた。結婚式の準備でケンカをするとよく聞くけど、私たちにはそういうことはない一切なかった。なんせ、乙女的思考を持った理人が相手だ。


作れるものは手作りしようという理人と、いろいろ調べたり買い物に行ったり、色んなものを作った。


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