甘いりんごに恋をした
諦めきれない
「君か…話ってこの間のやつか?」


「はい。私、依吹先輩が好きなんです」


「でも、この前断られたじゃないか」


「なんで…それを」


「ごめん、たまたま聞いてしまったんだ」


「そうですか」


「僕にしないか?
依吹くんには好きな子がいるんだろう?」



「はい
でも、私はまだ好きなんです」



「僕も諦めないがそれでもいいか?」



「もちろんです」







そろそろ夏ですね。





「おっもーい!」



-「あ、南 。丁度いい所にいた」
-「あ、先生、」
-「これ図書室まで運んでくれないか?」
-「え…あ、はい」





「なんでこれをか弱い女の子に
運ばせるんですかーーーーーもう」



トンッ



あれ?軽くなった?




「まったく君は。少しは僕を頼れ。」


え…




「… あ、ありがとうございます…」


「どこに運ぶんだ?」


「図書室に…」


「そうか」



蓮先輩…?


そういうのって
女の子はキュンとくるものなんですよ





ああ、もうずるいな…




「この本はここか?」


「そうです」


私も手伝わなきゃ。


「この本はー…」


あれ?結構高い…




「僕を頼れって言っただろ」


トンッ





そういうのストレートにできちゃうんですね


ドクッ




まただ…


先輩にドキドキしてる。





こういうのもあるものなのかな?




「先輩、?」



「なんだ?」



「いつもよりかっこいいです」



「(カァァ…///)からかうな」



「本当ですよ」



「そういうことを言われると
男っていうのは理性おさえきれ
なくなる生き物なんですよ」




腕を掴まれ、本棚によれかかる。





顔…近い…



「わかったか?」


「でも…僕を頼れだなんて
ずるいこと言う先輩も悪いですよ」




そういい。私は頬にキスをした。


なぜかわからない。




ただ、先輩は顔を赤くして




「まったくきみは…」



そう言った。
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