甘いりんごに恋をした
いつも通りの保健室



君がきたら伝えようと思ってたんだ。



ドタドタドタッ



ガラッ




「林檎」




「依吹先輩?走ってどうしたんですか?」




「林檎に会いたかったから」




依吹先輩…







「依吹先輩…ごめんなさい




やっぱりダメみたい



どうしても依吹先輩が
キラキラにしかみえない」




必死の告白だった。



「気持ち全然消せなくて



だから、やっぱり…」



「まって


まって。」




「俺ね、さっき先輩に振られたんだ


林檎はオレがキラキラして見える
って言ってたよね?



俺も林檎がキラキラに見える」





どういうこと?






「でもそれがなにか分からなかった」




「俺、林檎が好きだよ…


大好きです」





「夢…?」




「じゃないよ」






君の手も



息もキスも



この気持ちも




なにもかもが初めてだった






私の想いが叶う。





こんなにも嬉しいことはないみたいです。






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