正しい男の選び方
次の日、店長、店長の奥さんと子ども、政好、葉子の五人は揃ってエレベータの前で待ち合わせる。
葉子が電話で呼び出すと、浩平はすぐにやって来た。
浩平から借りているカードは結局まだ葉子のバッグの奥に入ったままだ。
浩平が何も言って来ないのをいいことに、ずるずると返しそびれていた。
返しそびれている……ただ、それだけ。
それだけ……。
「いらっしゃい」
浩平はエレベータのドアを開けながら、皆を部屋の中に招き入れる。
店長の奥さんと政好が息を飲む声が聞こえた。
「すごい……」
奥さんは驚きのあまりそれっきり言葉が出て来なかった。
「すげーなー……」
政好も葉子にため息をもらした。
「何飲みますかー?」
キッチンにいた誰かが葉子たちに声をかける。
すでに何人か来ていて、和やかな談笑の輪があちこちに出来ていた。浩平がさりげなくお互いを紹介しあう。
その合間に、七面鳥の様子をチェックしたりしていた。
程なくして、七面鳥が焼き上がる。浩平がオーブンから出した時は、歓声があがった。
「……っていうか、どうやって食べるのよ、コレ」