水玉模様
「藍の部屋にメイク道具山ほどあるけど、見てく?」

「見たい見たい!瀬口!生輝も行こっ!」

礼衣子さんに誘われたあやねの頭の中からは、課題の事はすっかりどこかへ行ってしまっていた。

「あたしはいいや。待ってるよ。」

「わかった、すぐ戻るね!」

わいわいと賑やかな空気が充也の部屋から抜けて、パッと静かな空間の中に2人残った。

「…充也。」

「んぁ??」

「あたしも…充也みたいに、頑張れるかな?」

「…瀬口―――…。」

何か言おうとしたみたいだったけど、何も言わなかった充也は、かわりに笑顔をくれた。

「ありがと…。」

あたしはその笑顔を確認して、充也の部屋を出ようとした。

「あっ、おい!」

「え?」

「工藤瞬、あいつ意外とイイやつ?」

「うん。」

即答したあたしにびっくりしたのか、充也はそれ以上何も言わなかった。



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