誰も知らない、君に釘付け。〜彼の隠れた裏の顔〜
「ごめんね〜私、人間観察が大好きなのよ」
「そ、そうなんですか?」
「うん〜愛果ちゃんは好き?人間観察」
「い、いやあの、私は…」
先生と話し込んで、数十分。
あれ……私、なんで保健室に来たんだっけ……?
────ガラッ
「失礼します」
いきなり開いた扉の先には、夏木くんがいた。
「あら、やっと来たのね。
彼女が待ってるわよ」
「なっ……せ、先生!」
夏木くんは、一瞬こちらを見る。
なんでここにいるんだよ……そんな顔だ。
「栖和さんが俺の彼女?
なんでそんな話になったんですか?」
さすが、切り替えの早い夏木くん。
優しく微笑み、先生と話し始めた。