誰も知らない、君に釘付け。〜彼の隠れた裏の顔〜


───ガララッ





「失礼しますっ」





「ふふ、元気な患者さんね」





うわ、保健室の先生って、やっぱりどこも優しい雰囲気の人なんだな。





中学時代、よく体調崩してた私が通っていた、天国のような空間。





「あら、その顔……


恋の悩みかしら?」





「いえ、違います」





即答して、私は辺りを見渡した。





「あ、あの……ここに今朝、制服を汚した男の子が来ませんでしたか?」





「ああ、来たわよ〜背の高い一年生よね?」





「ほ、ほんとですかっ」





「貴方は……ふむ」





ガン見されて、硬直する。





「彼女として認めましょう♪」





だ、誰目線なんですか、先生……!?


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