そんな僕でも愛してほしい。〜拾われた彼らとの運命〜

公園の近くに捨ててあった台車に乗せて、犬を片手に人間を運んでいた。

他の人から見たら、異様な光景。でもほっとくわけにもいかないから、しょうがないんだ。

幸い、人通りの少ない近道を選んで歩いてきたから、だれにも見られることなく、家に着いた。

ガチャンッ

鍵を開け、台車を玄関に置いて、その場に倒れこんだ。

「あぁ〜!疲れたーー!なんでペットが4匹!いないから買ったのに。」


ここで私は気づいた。

雨に打たれて、放置されていた人たちを玄関に置きっぱなしにしていることに。

慌ててダンボールごと、ワンルームの部屋に運んだ。

必死で目立たなかったけど、男性三人も入っていたら相当な重量なわけで終始、布団のうえにダンボールを、投げつける感じになってしまった。

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