激甘王子に溺愛されました

「例えもう私のことを好きじゃなくても、飽きられてても、私は好きなんです。だから、そんなのあなたに決められたくありません！」



初めて人にこんなに強く言ったかもしれない。
考える前に勝手に口が動いてた。

別にもういいんだ。
高月くんが私のこと好きじゃなくても。


今度は私が高月くんを振り向かせる番なんだ。
できるかなんてわからないし、自信もない。

でも好きなんだ。



「いい度胸ね。ま、いいんじゃないの？私と星那がくっつく運命だから。傷つくのはあなたよ。」


「星那にとって貴方はきっと妹みたいな感じだったのよ。星那のタイプ知ってる？大人っぽくて自立してる女性なのよ？」


「それに星那の初恋の相手もファーストキスの相手も星那の全て私が貰ってるの。」


「貴方みたいな子供っぽい幼らしい子は星那には相応しくない。貴方は星那にとってただの暇潰し相手なだけで恋愛感情なんて無いのよ。」



わかってる。
……高月くんに相応しくないってことぐらい。

どう見たって私よりも穂乃香さんの方が相応しい。

だけどそんなんどうでもいい。
ただ好きだから。

失ってから気づいた。
私ってこんなに高月くんのこと好きだったんだって。

高月くんがいないだけで毎日がつまらなくて退屈で……。