純愛小説家
そこまで話した時点で。
三嶋の手が震えているのがわかった。


「最初から、知ってたんだ。彼女には婚約者がいて、もうすぐ長期の出張から戻ってくること。そして、半年後には。式を挙げることも…」
「⁉」
「…結末は、まだ書けてない。どうなる、かな…」


そこまで話すと、三嶋の目から涙が溢れ始めて。


「…めんなさ…。ごめ、なさ…」


声にならない声で、呟いた。

そう。
それが、真実──。

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