農民生まれの魔女

「あのね私病気でも何でも無いのよ
だから心配しないで」

「え…あ…うん……もしかして!」

「病気が治ったとか
そういう訳じゃ無いから!」

私はアレンが言おうとしていた事を察知して
素早く否定した


「あのね…実は……」

私は起こった事をアバウトに伝えた

「あぁなんだ、そんな事で悩んでいたのか」

びっくりさせないでよ寿命が縮まったじゃん
とその後に付け足した


「イヴは自分の好きな様にやりな
そうお父様も言ってただろ、もし本当に
気にしてたら僕がお父様に言って名字だけ偽装
してあげるから」

「そんなこと出来るの!」

それは初耳だ

「あぁ、この学校は貴族の子が多いから
そう言ういざこざが有った時が有るんだ
まぁ、ほんの少しだけどね
大半の人は逆に権力を振りかざしたい
人が多いと思うから」

「そうなんだ」

イヴはこの学校の何ともありがたい設定に
感謝した

私がこの設定を使うのも、そう長い内じゃ無い
と思う

イヴは嫌な予感がしていたのだ
授業中私は全く魔力が出なかった
いくら重い風邪でも魔力は反射で
出るものだ、そうしないと生きていけない


私はあの事件が有った頃から全く自分の魔力
を感じない
そう思うと、あの頃だったら喜んだかもしれないが、今は不安しかない

ーーーどうしようーーー

私は頭に大きな不安を残しながら
眠りについた
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