俺様副社長のターゲット
リビングに行けば、両親が起きていた。



「朱里、おはよ。早いわね?」


「うん。彼氏と出掛けるから。」


「彼氏?」



お父さんの視線が突き刺さる。



「そう、彼氏。会社が変わってから煩くて。取り合えず、シャワー浴びてくる。」



私はリビングを出て、シャワーを浴びに向かった。昨日は遅くなって、そのまま眠ってしまった。



「それにしても昨日は驚いた。尚輝に弟がね。」



尚輝の弟の陽輝は私を知っているようだ。2学年下だから交流はないと思うが。



「チャラそうな弟だったな……。」



昨日の事を思い出しながらシャワーを浴びた。


そう言えば、煌太も同期まで連れて私を見に来るなんて。



「ストーカー……?まさかね………。」



最近の煌太はおかしい。私を監視しているかのような行動をする。


それは離れて不安な気持ちがそうさせているし、煌太は前から私を好きだって気持ちがわかるから仕方ないかと思っていた。
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