夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

(2)


……。
………。

けど、翌朝。
リディアは昨夜の事を全く覚えていなかった。

勿論、身体を重ねた訳じゃない。
深く愛し合った訳じゃない。
俺とリディアは恋人でもない。

27歳の大人のリディアにとって、
15歳の俺とキスして抱き合った事くらい…
たいした事じゃない、って…分かってた。


でも、俺にとっては大切で…。

もしかしたら、
俺の気持ちに気付いてくれたのかも…。
もしかしたら、
リディアが俺を男として見てくれたのかも…。
って……。

今まで生きてきて、
間違いなく1番幸せだと思えたあの時間が…。

リディアにとっては何て事ない時間だった事。

……俺には、ショックで悲しかった。

……。

俺は7歳から住んでいた家を飛び出した。
これまではリディアに相談して決めてきた仕事も勝手に受けて…。
何かとリディアに反抗する様になっていった。

……
………。
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