夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

「……。
いつでも来い。待ってるから。」

ヴァロンの大きな手が、
ユイちゃんの頭に触れてポンポンッと撫でて…。


「…ユイ。ありがとな。」

ヴァロンが目を細めて微笑んだ瞬間…。
ユイちゃんが涙を流しながら、
とても可愛らしい笑顔で微笑った。


「っ……はいっ!
いつか、必ず…。また会いに行きますね!」

ユイちゃんは元気一杯にそう答えて…。
くるっと背を向けるとヴァロンに貰った名刺を大事そうに両手で握り締めたまま…
走り去って行った。

ユイちゃんの背中が見えなくなるまで、
じっと見つめるヴァロンの瞳はとても優しくて…。
ヴァロンには、
彼女が何者なのか…分かっていたんだと思う。

ヴァロンとユイちゃんに、
嫉妬する気持ちがこれっぽっちも起こらない私も…。
口にはしないけど、悟っていた。

……
………。
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