スーパー丸尾ブラザーズ
カフェの中の個室に入り、ようやく二人きりになれた。

こうして会うのは久々のせいか、衣里は緊張している。


俺は前もってこのカフェの近辺を調べていた。泊まりは無理でもホテルには行きたかった。


それをどうやって切り出すか、衣里とは逆の緊張があった。


注文していたものが揃うまで、近況報告なんかで時間をつぶす。

店員がすべて運び終わり、個室の扉が閉まったときに衣里は姿勢を正した。


……嫌な予感がした。


衣里は緊張をほぐすためなのか、胸の上に手を当てて深呼吸をした。


俺は衣里が話しはじめるのを待っていた。


「……史弥くん、ごめんね。

私、本当は今日、史弥くんにどうしても言わないといけないことがあるの」


「……別れ話?」


衣里はゆっくりと頷いた。

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