俺様女装生徒会長と毒舌会計がいる日常
2.やっぱりストーカーでしょう
なるほど、ウィッグをかぶった彼、いや彼女の姿には見覚えがあります。

入学式のとき、生徒代表として壇上に上がった金髪美女そのものです。

腰まで伸びた長い金髪に、ビー玉みたいに透き通った蒼い瞳。

「みなさん、こんにちは」の挨拶から始まった歓迎の言葉は聞くものの心を鷲掴みにし、クラスでは既に彼女の虜になった人がたくさんいました。

かくいう私も少しばかり見惚れてしまったほどです。



しかしそれも彼女の本当の姿を見るまでのこと。










「失礼します。青井小鳥さんはいらっしゃいますか」



突然現れた美少女に教室中がざわつきます。

わたしは教室の入り口から最も遠い窓際の一番後ろの席でじっと読書を続けていました。

わたしには関係ないことですから。



「こんにちは、小鳥さん」



するとすぐ目の前に人の気配。

読書を続けるわたしの視界の隅にセーラー服のスカートがちらりと映りました。

顔を見なくともわかります。

まったくしつこいものです。
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