好きだと思うんですがっ!?
「あーもう! いちから話すからちゃんと聞いてろよ!」
そう言って、星野くんは事の真相を掻い摘む事なく話してくれた。
その真相とはこうだった。
木田さんには数ヶ月前に一度告白されて、断っていた事。
断わられたけど諦めきれなかった木田さんが、こないだの日曜日、部活終わってから再び告白してきた事。
その時ちょうどあたしにフラれたと思ってた上に、古柳くんとの噂を聞いてたせいで、返答に詰まってしまった事。
そしたら木田さんからの提案で、返事は数日経ってから欲しいと言われた事。
その時、正直星野くんの中で、ちょっと付き合ってみるのもありかも……?と思った事。
その理由は、そこまで木田さんの熱意と、あたしにフラれたと思った投げやりな気持ちから。
「……だからあの時、あたしに、木田さんとはまだ付き合ってない、なんて言い方をしたんだ?」
「それもあるし、そう言ったらもしかしたら浮田がちょっとは気にするかもって、浮田の反応を見たかったってのもあるけどな……」
言いながら星野くんは明後日の方向へと視線を逸らした。
なるほど、そうだったんだ……。
「星野くん、なかなか狡|《こす》い手使うじゃん……あたっ!」
星野くんにデコピンされた。
今回のはちょっと痛かった。
「木田と付き合ってもいいかもって一度は思ったけど、そのあとすぐに、やっぱあいつとは付き合えないって思ったんだ」
えっ、そうなんだ……?
「それは、なんで?」
星野くんは気まずそうに鼻の頭を掻きながら、木田さんが去って行った方向に目を向けた。
「だって木田は俺に二度も告ってくれただろ? そんな相手にちゃんと向き合わないのは失礼だと思ったんだ。だから好きじゃないのに付き合わない方がいいと思って断った」