好きだと思うんですがっ!?

「古柳くんって新商品のジュースに詳しかったりするの?」


あたしの質問も無視して、勢い良くジュースを飲みだした。

しかもなかなか遠慮無しに飲むんだ。なんて、さすがのあたしも呆気にとられた。


「おいしっ!」


パパがお風呂上がりに飲むビールでもこんなに美味しそうにはいかないと思う。

そう思えるくらい古柳くんの飲みっぷりは見てる方も気持ちがいい。


「これ、パッションフルーツだったんだ! しかもフルーツの種とアロエも入ってる!」

「うん、美味しいよね」

「俺も今日の帰り買って帰ろ」


めっちゃ気に入ってるじゃん。


「で、古柳くんは結構色んなジュース飲んでるんだね」


さっきと同じ質問をしたら、今度はちゃんと返ってきた。


「うん、特にここのメーカーのが好きなんだよ。商品の種類も変わったもの多いし、なんか攻めてる感じがいいんだ。だからつい楽しくてさ」

「じゃあやっぱ色々詳しいんだね」

「まぁね」


ちょっと得意げに古柳くんは踏ん反り返った。


< 24 / 189 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop