好きだと思うんですがっ!?
「あっ、お金」
今度こそって思って再び財布を出そうとすると、
「あっ、この映画続編やるんだ。俺、好きなんだよな」
なんて突然映画の予告編を見てそう言った。
なんの映画かと思ったら、人気のアメコミ映画だった。
……って、そんなことはどーでもいいんだよ。
「はい、これ」
ポップコーンとジュース代を割ったもの。それを星野くんに差し出した。
けど、星野くんは相変わらずこちらを見ずにスクリーンばかり見てる。
「ねぇ、」
「さっきの映画、来月公開らしい」
あたしの言葉を遮ってまで放った言葉は、まださっきの映画の話だった。
いい加減あたしの差し出したお金受け取って欲しいんだけど。
「そーみたいだね。そんな事よりこれ、早く受け取ってよ。映画始まっちゃうし、あたし後で請求されても忘れてるから知らないよ」
「はははっ、勝手な話だな」
「だったら……」
もうお金引っ込めてもいいかな? でも映画も奢ってもらったし、昨日のチャーシューまんだってゴチになったし。
そう思った時、星野くんがスクリーンからあたしへと視線を移動させた。
「来月、さっきの映画観に行こうぜ。その時、そのお金で奢ってよ」