アラビアンナイト


もともと私は奏太の右側に座っていたから、ジェイクが奏太の左側に移動したことで、私とジェイクが奏太をはさんで両側に座ってる状態になっている。

ただ、机が円形だから横並びではなく、奏太を真ん中にして軽く向かい合っている感じかな。

奏太の向こう側に座るジェイクの顔をぼんやりと見つめながら、再会してからの記憶をたどっていたんだけど。

ふと気づくと、ジェイクもこちらを見ていた。
慌てて視線をそらそうとすると、

『ありす、どうかした?俺の顔になんかついてる?』

いつの間にか相当見ていたらしく、妖しげな笑みを浮かべながら聞かれた。

ってか、ジェイクって、日本語で話してる時と英語で話してる時で、キャラ違わない!?

『え、いや、なにもついてないよ!』

『ふーん、そう?俺はありすの顔なら、いつまでも眺めていたいけど?』

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